洲本の映画館というよりは淡路島で唯一の映画館「オリオン」
オリオンは洋画専門だった
オリオンはレトロこみちの角っこの映画館
オリオンクロスロードから南へ2軒目が
「アイスクリームパーラーひばり」だった。
6~7席くらいのL字型カウンターだけの細長く狭い小さな店
いつもパリッと糊のきいた清潔感あるれる白い洋カッポーをきた小粋なおばちゃんが一人で店をきりもりしてた。
子供の頃、父のスーパーカブの後ろにしがみついて海沿いの県道をオリオンまで洋画を観につれていってもらった。
父は戦争映画と西部劇が好きで
「洋画はコルト回転式拳銃の音が良い、日本映画じゃあんな音はしない。」などと子供の僕によく言っていた。
ひばりのアイスクリームは金属の脚のついた食器に盛られてウエハースがついていた。
そしてアイスクリーム用の四角いスプーンで食べる。
今みたいに色々なフレーバーなどなく、バニラアイスクリームだけだった。
口の中でとけて広がるバニラアイスクリームの味は今でもはっきりとおぼえている。
ひばりは高校生の頃まで営業していた記憶がある。
会員3人だけの「洲本高校フランス映画同好会」
オリオンで観たフランス映画を翌日、学校で3人だけでしゃべるだけの会
カトリーヌ・ドヌーブ、ナタリー・ドロン、マリー・フランスボワイエ、
そして大ひいきのミレイユ・ダルク などなど
1967~1969年というと
ヌーベルバーグその後みたいなフランス映画と
アメリカンニューシネマの台頭みたいな時代でした。
ワクワクしてオリオンで洋画を観たあとの楽しみが
「ひばり」のアイスクリームでたしか森永系のアイスクリームだった。
ソフトクリームはメニューになく
コーヒーは、もちろんあったがサイフォンだったかネルドリップだったかは記憶にない
今だと大好きなコーヒーですが「ひばり」の思い出というのは
口の中でとろけて広がるバニラアイスクリームです。